ホビーボス社のアメリカ軍 M3A1スカウトカー後期型。U.S.M3A1"White Scout Car" Late Production。
第2次大戦初期のアメリカ軍の装甲車。別名の「ホワイト・スカウトカー」は製造会社ホワイトモーター社が理由、当時の一般的なトラックに装甲と武装を施したものとして企画設計されました。見た目の特徴は車体上部についた3挺の機関銃を滑らして移動できるレール、バンパー前部についた超壕用のローラー(これ、ウインチか何かの巻き取り装置かと思って作ってました)。この車両、実はアメリカ軍ではあまり活躍しなかったようです。1943年中期頃には、貧弱な路外走行能力、薄い装甲などから前線から引き上げられ、各国にレンドリースに回されています。
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今回から、写真を大きくして、ページ構成を変えてみました。
フィギュアはドラゴン社の「アメリカ陸軍対戦車チーム」。ヘッドはホーネット社のものにすげかえています。キットのタイヤは接地部分が車重でつぶれた感じが表現されています。
バンパー前部のローラーは超壕用のもの、ウィンチのガイドみたいな物かと思っていたので、ワイヤーでこすれている感じにしたのですがこれは間違い。 キットにはエッチングパーツが入っていますが、ヘッドライトのライトガードの#みたいな部分はプラ製で野暮ったい感じ、ここをエッチングにして欲しかったです。
後ろ姿のごちゃごちゃ感が良い感じ。
塗装はMr.カラーで基本色。 デカールを貼って、次に油絵の具の黒をペトロールで薄ーく溶いたものでジャブジャブっとスミ入れ、筆でふき取り。 Mr.カラーのデッキタンとか、セールカラーみたいな薄い色をシンナーで薄ーく溶いたものをドライブラシ風にシャッシャッと縦に筋を付けて雨だれ汚れを、様子を見ながら何度か。 パステルをタミヤのアクリル用溶剤で溶いたり、粉のまま筆で塗り付けで泥汚れ、さび汚れなど。 最後にMr.カラーのクリヤーにフラットベースを混ぜた物で定着(湿気が多い時期はフラットベースが多いと白くなってしまうので注意)。 という感じ、昔ながらの手法でやっています。
車輪部分は車体とは少し雰囲気を変えて強めの汚し。 タイヤよりもホイール部分に汚れが残っている感じ。 タイヤ部分の放射状の汚れは、停車時にホイールから流れ出た泥汚れのつもり。
この車両の特徴。車体上部の曲線と、マシンガン用のレール。 ネットでリサーチすると実車写真では、このレールの運転席、助手席のサイドと車体後部に毛布のような物が巻き付けてある物が多いです。悪路などの揺れで、このレールに頭を打ち付ける兵隊が多かったのでは、と思います。
キットでは、レールは箱組みを終わった車体にパカッと入れる説明になっています。 どう考えても入る訳ないじゃんと思うのですが、パカッと入ります。 マシンガンのマウントも完成した物をプラの弾力で入れる説明。 どう考えてもはいるわけないじゃん、と思うのですが、グリッと入ります。何か快感でした。
車両を置き換えて逆側の撮影。 僕の場合背景は写真を撮るためのセットという考えなので、全てを固定した状態のダイオラマはこの数年作っていません。保管場所とかの都合もあるので、背景部分は年に1度作るかどうかなのでうまくなりません。
フィギュアのアップ。頭はホーネット社のものを使っています。今回は顔部分だけを対物顕微鏡でみっちり塗装してみました。全てMr.カラーで、前回までラッカーだと乾きが早過ぎてうまく行かず、いろいろな塗料を試してみましたが、僕の場合は結局Mr.カラーに戻ってしまいます。溶剤を乾きの遅いエアブラシ用にする事で解決としました。大体目鼻が書き込めてから、車両と同じように油絵の具の黒で、薄ーくスミ入れをしています。子どもみたいな顔になってしまいました。
胴体は首部分をリューターで彫り込んでおいて、塗装が終わってから、頭をエポキシ接着剤で接着しました。
何か寸足らずで頭が重い感じですが、イノシシのような野蛮な雰囲気があってカッコいい!。
車体横のジェリ缶ラックはエッチングパーツを組み合わせるのですが、工作苦手な僕は苦労しました。おそらくはジェリ缶を外した状態を作る場合を考慮しての事かもしれないけれど、プラ製の一体部品との選択式にしてもらいたかったなぁ。
本当に部品数の多いキットでした。最近の傾向で実車再現のために部品の多分割、微小化がキツイです。毎日湯口の処理の繰り返しはつらいよー。部品を何度も飛ばしてしまって、2カ所は結局見つからず、プラバンを削ったり、真鍮帯板で似たものを作ったり・・・もっと適当で良いからシニア向けのキットとか出してくれないかなぁ。
2012.11.30UP |