タミヤ社のフィンランド軍突撃砲 BT-42。FINNISH ARMY ASSAULT GUN BT-42。
フィンランドは、スカンジナビア半島の根元あたりにある北欧諸国に属する国です。ウィキペディアなどで調べると、1155年〜1809年はスウェーデンの属国、1809年〜1917年はロシアの属国となり、1917年ロシア革命の混乱に乗じて独立するも、内戦、スエーデンとの領土争いなど政情は不安定で、1939年から1940年のソ連との冬戦争では国土の10分の1を失い、第2次大戦(継続戦争)ではドイツ側に着いてソビエトに対抗しました。敗戦国として迎えた戦後は、経済は資本主義、軍事的にはソビエト側に組して、微妙な状態に置かれましたが。その立場を逆用して、東西貿易の窓口として栄え、高い教育、生活水準を持つに至りました。しぶとい国という印象です。
第2次大戦当時、フィンランド軍は自力で戦車を開発する事は出来なかったため、BT-42は冬戦争後と大戦初期に大量に捕獲したソビエト戦車BT−7戦車を改造して作られました。車体はBT-7のまま、砲塔は前部の局面部を流用して高さを延長し、後部に箱形の部分を設けて、イギリス製114mm榴弾砲を改造したものを装備するスペースを作ったようです。18両が製造されましたが、強力化したソ連戦車には歯が立ちませんでした。
キットは最近のタミヤらしい細かい心遣いで間違えなく作れる工夫がこらされています。エッチングパーツで薄さを追求した部分もあり、昔よりは工作技術を要求される感じ。付属のフィギュアはいまいち。
制作上気になったのは、ワイヤーロープが説明書通りだと長過ぎる感じ。輪っかの部分はキットのものを使って、真鍮パイプとナイロン糸(坪糸)で作りました。ナイロン糸は切った部分がバラケやすいので線香の火の上でねじ切るようにすると、先に細い髭のような部分が残るのでそれをパイプに通す事で、工作がしやすくなります。
とても凹凸の多い車両なので、塗装が大変でした。フィンランド軍の塗装は初めてなので、塗料を調色するのですが、目標が無いと迷ってしまうので、パソコンで3色のバランスを考えて目標の色を決めておいて、モニターを見ながら色を混ぜ合わせて行きました。3色迷彩はエッジのはっきりしたもののようなので、荒く筆塗りをしてムラになった部分をブラシでつぶすようにしたのですが、、中途半端にぼかした感じになってしまいました。
兵隊のフィギュアは、肩幅が広過ぎる気がしたので、いろいろ削ったりしてみましたが、満足行く感じにはならず。顔は成形の関係か、側面のモールドがつぶれているので、ホーネットのものに交換、帽子はネットで資料を探してエポバテで粘土細工。もう自分の目では全く見えないので、勘で作っています。この後ついに対物顕微鏡「ST-30R-P」買っちゃいました。
2012.1.18UP