Škoda RSO Radschlepper Ost




 リッチモデル社の「独・シュコダRSO東部戦線用装輪牽引車」。Škoda RSO Radschlepper Ost。

 長期化した東部戦線でロシア特有の泥濘地を走行する目的で設計された車両。補給物資を積んで歩兵師団程度の速力で確実に泥濘地を走破できる事、低コストで量産できることを条件に、ポルシェ博士の設計によりシュコダ社が生産しました。同様の目的でシュタイヤー社製のキャタピラー式のトラクターは大々的に生産されましたが、この大型の車輪の車体は少量生産に終わりました。

 汚し作業に入る前までの作業はブログに掲載していますので良かったらそちらもご参照下さい。ブログはこちら>>


 今回の
新機軸、木製の展示ベースを作ってみました。いつもはいちばん上の写真のように、キットが完成したところで、使い回しの撮影用のセットに乗せて撮影して、完成した車体は箱にしまい込んでいたのですが、youtubeでたまたま見つけたマルチメディアコラージュの作家さんに影響を受けて、少し工作的な事がやってみたくなりました。まずは全体像の写真、ベース部分各部の詳細はページの最後の方で説明しています。

 マルチメディアコラージュの作家さんのyoutube映像はこちら>>>


 リッチモデル社のキット。箱の絵で一目惚れして購入しました。こんな形の車両が実際に走っていた時代を考えるだけでワクワクします。


 部品数はめちゃくちゃ多くて、運転席やボンネット、荷台やシャーシがパズルのように複雑にかみ合わさる設計で、エンジンや足回りなどの再現もマニアックな感じ、幌を外した場合の荷台のオプションなども多く、さらにソフトスキン車両特有の塗装しながら組み立てて行く工程などもあって、途中4ヶ月ほど放置状態になってしまいました。
 部品の合いはほぼピッタリでストレスはなかったものの、最後に足回りに車体上部を組み合わせて取り付ける段階でゆがみがあるのが発覚して強引に圧着してしまいました。キットにゆがみは無さそうだったのですが、どこかで位置決めを間違ってしまったのかもしれません。


 この車両の特殊なシルエットが強調できそうなのと、幌の塗装が楽しそうだったので、幌をかぶせた状態を選択しました。幌はキットのままでは、何か人工的な感じだったので、あちこちヤスリで削ったりしたら、かえってのっぺりした感じになってしまって、側面上部に段差を着けて布の縫い合わせた感じなど、追加したのですが、やっぱり何か固い感じが無くならない。


 一目惚れした怪奇な雰囲気のシルエット、巨大な鉄製の車輪を採用した事で、パワーのある大きなエンジンが必要だったのかも、車高が高くなっているので、乗員の乗り降りや荷物の積み降ろしは大変だったかもしれません。


 組み立てている時から、ベースを作って単品風の展示にしようと思っていたので、ディオラマ仕立ての時よりも車体に目が行くだろうと思い、動きを出すために、エンジンのカバー、窓、ドアなどは少しあけた状態で組み立てています。


 基本塗装を終わった時点で、ジェリカンラックが空っぽだと寂しい感じなので、タミヤのジェリカンを入れようとしたら、 とても入る寸法ではなかったので、ジェリカンを斜めに切り飛ばし、削って何とかラックに入っているような体にしています。


 エンジンや運転席なども塗装しては組み立て、かなり手間がかかっていますが、ほとんど写真にうまく撮れない。実物を肉眼で見るとかなり見えるので、手は抜けないのが辛いところ。


 バンパーのフックにかかっている鎖は、手芸ショップで購入したネックレス用のいちばん小さなチェーン。ちょっと一つずつの鎖の形が丸過ぎますが、写真で接写でもしないとわからないほど細かいので、雰囲気づくりには良いかなぁと思っています。


 フィギュアはドラゴン社の「ドイツ軍兵士 "戦闘準備" 1940-41」の中の1体。プラスチックのキットとは思えないような微妙なポーズをうまく再現しているキットです。


 フィギュアのアップ。肉眼でもここまではみえないので、今の眼力ではこれが限界かなぁ。。。


 車体全面。


 ボンネット部分に登るために足をかける部品はプラ製。運転席横にもあるのですが、そちらはエッチング製、写真に撮ると厚みが全然違うので、どちらかに統一するべきでした。何度も手を触れて折ってしまっているので、くじけてしまいました〜。


 車体後部。ディティールの多い部分、泥はね、金属、木の質感の差を出そうとしています。マァマァ良い感じ。ここの鎖はキットに入っていたもの。こっちの鎖も丸いね。


 大きな鉄製の車輪はこの車両の特徴なので、泥粒、放射状の汚れ、接地面の錆、こすれるところの金属色など意識して頑張ったつもりだけど、まだ足りなかった感じ。


幌の質感。イマイチ固い感じになってしまった。


収納スペースだらけの側面。楽しいキットだった。


 今回久しぶりに作った展示ベース。木材はホームセンターで1枚だけ割れた製材の荒い木があったのを購入したもの。割れ止めと雰囲気を出すためにステープラーで止めてみた。ワシン社の水性ニス「メープル」を数回塗ると、水性ニスがあっという間に乾いて、驚くほど艶が出る。もう塗料は水性の時代なのかな?と思った。ちなみにプラモの塗装はほぼMr.カラーを使っています。


 今年に入ってから、欧米の一部で流行っているクラフト趣味、「マルチメディアコラージュ」に影響を受けて、ペンダント台やアクセサリー部品を購入。さらに型取りや複製にも興味がわいて、シリコンやレジン樹脂、透明樹脂など大量に購入してしまいました。しかし悪い癖で、材料が揃ってみるとある程度満足してしまって手が動かない。まぁそれじゃダメでしょうって訳でこんなものを作ってしまいました。

  銘板の細かな文字はリッチモデル社の実車の説明文をコピペしたもの。人物の写真はネットで探して色を変えたもの。厚めの光沢写真用紙にプリントして切り抜いた上に透明レジン樹脂(なぜかここで使用しているのは数年前に購入して黄色っぽく変色していた透明レジン樹脂を使用、少し硬化不良になってしまった。)を流して固めてあります。

 人物写真の台はペンダント用の台、amazonで買った「金古美 ミール皿」というセット、鍵は確か海外のクラフト用品のサイト「Etsy」から購入したチャームのセットだと思う。それをここでは一度シリコンとレジンで複製して使っている。そんな必要は無いのかもしれないが、何かお気に入りを使っちゃうのがもったいないのと、型取り、複製の練習という事で、、、チェーンは平塚の「ユニディ」のホビーコーナーで買ったもの。まぁ何というか、ハマっちゃっていたのです。

 とはいえ、単品作品を作るには車両単体でどこまで見せられるかには不安があるし、せっかくだからベースに凝ってみたいという欲もあるし、模型制作の技術を追求する単品作品に写真などで物語性を盛り込めないかという目論見もあるし、複雑な欲望の結果として出来ちゃったけどうまく行ってるのか?よくわからないから、それは次回作に持ち越しって言うのが本当のところ、工作好きの性なのである。

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2014.3.22UP